矯正治療というと、歯に装着した装置が目立つので恥ずかしい……というイメージをお持ちの方が多いと思います。しかし技術が進歩した今、周囲に気づかれにくい矯正治療ができるようになりました。
通常の金属ブラケットなどの通常矯正と比べ、器具の自然さ、装着感の良さを比べるとやはり使用感に大きく違いがあります。昔と比べ、自由度も高く種類が多く選べる分、自分に適した矯正器具を選び、しっかりと噛めるようにしましょう。
[参考] 通常の矯正器具(銀のワイヤーのマルチブラケット)の使用感
- 器具の自然さ:★
- 装着感の良さ:★
- 治療費用の手頃さ:★★
マウスピース型矯正装置(インビザライン)
透明でほとんど見えないマウスピース型矯正装置を用いた治療方法です。治療前の歯並びと、目指す歯並びを登録し、コンピューターによってどのように歯を動かしていくかと細かくシミュレーションしていきます。そのシミュレーション内容に沿ってマウスピースを作製し、装着しながら徐々に歯を移動させていきます。マウスピースは約1週間ごとに交換します。
食事の際などには取り外しが可能なので、従来の矯正装置よりも衛生的で、歯みがきも今まで通り行えます。またマウスピースは透明なので、周囲には全く気付かれないという方も多くいらっしゃいます。
左側が装着前、右側が装着後です。ぱっと見て、変化がかなり分かりづらいと思います。またマウスピースはとても薄いので、滑舌などにも影響はほとんどありません。
- 器具の自然さ:★★★
- 装着感の良さ:★★★
- 治療費用の手頃さ:★★
マウスピース型矯正装置(インビザライン)治療のメリット
1. 目立ちにくい
インビザライン治療の最も大きなメリットは、透明で目立たないことです。透明な薄いマウスピースで歯にフィットしているので、矯正治療をしていることにほとんど気付かれません。
2. 痛みが少ない
インビザライン治療は薄くて滑らかな素材なので、装着した時の違和感が少なく、ほとんど口内炎になることはありません。約1週間ごとにマウスピースを交換して少しずつ歯を動かす力をかけていくので、従来のブラケットと呼ばれる歯をワイヤーで動かす装置より、歯が移動する時に感じる痛みも少ないです。
3. 自分で取り外せる
インビザライン治療は自分で簡単に取り外しができます。マウスピース型矯正装置(インビザライン)を外した状態で食事や歯磨きができるので、歯を清潔に保ちやすいです。
4. 忙しい人に最適
インビザライン治療は治療前にコンピューターシミュレーションで治療後までのマウスピースを作るため、決められた時間しっかり使用していれば1か月半から3か月ごとの通院間隔で矯正治療を進めて行くこともできます。
5. 金属アレルギーの人でも矯正治療ができる
素材は柔らかいプライスティックなので、金属アレルギーの人でも矯正治療ができます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)治療のデメリット
1. 毎日20時間以上装着しないと計画通り歯が動かない
最低限1日20時間以上歯に装着していないと計画通りに歯が動いて行かないため、自己管理をかなりしっかりできる人でないと治療が進みません。
2. 歯の移動量が多い場合、目標通りの結果が出ないことがある。
歯の移動量が多く矯正治療をするのに難しい歯並びの場合、マルチブラケット装置を使った場合と比較すると、歯並びの仕上がりの質が下がることがあります。そのような時は最後にマルチブラケット装置を使って、仕上げが必要になることがあります。
3. かぶせ物の歯がある場合、仮歯に置き換える必要があることがある。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)で歯を正確にコントロールするために欠かせないものとして、歯の表面にアタッチメントと呼ばれる小さな突起物を接着します。しかし、かぶせ物の歯にはアタッチメントを接着することができないため、マウスピース型矯正装置(インビザライン)で治療をする時には、かぶせ物を一度仮歯に置き換え、治療が終わってから新たにかぶせ物を作り直すということが必要になる可能性があります。
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
透明なワイヤー矯正装置
例えば、「ルーチェ・ブラケット」は、クリスタルのような透明度を持つ、審美性に優れたサファイヤブラケットです。従来のものよりも強度にすぐれており、さらに目立ちにくいので治療中でも笑顔でいられます。
- 器具の自然さ:★★
- 装着感の良さ:★★
- 治療費用の手頃さ:★★
-
メリット
- 透明のワイヤーなので通常の金属の矯正器具に比べて見えづらい。
- ほとんどの歯並びのパターンに対応出来る。
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デメリット
- ワイヤーを設置しているので若干ブラッシングがしづらく汚れがたまりやすくなる可能性がある。
- 矯正器具を付けている箇所が口腔内で他の部位に接触し、出血する場合がある。
舌側矯正
ドイツ人歯科医師により開発された、歯の裏側に装着するフルオーダーメイドのカスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「インコグニト™アプライアンス システム」を取り扱っています。
非常に薄く設計された金合金のブラケットは発音に対する影響も従来の装置に比べると少なくなりました。
- 器具の自然さ:★★★
- 装着感の良さ:★
- 治療費用の手頃さ:★
-
メリット
- 周囲の人には気づかれにくい。
- 歯の裏にある分、虫歯にもなりにくい。
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デメリット
- 若干違和感を感じやすい。
- 専用の器具を作製するのに時間と費用が掛かる。
料金表
銀のワイヤー | 88万円+毎月1回通院ごとに調整料5,500円 |
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インビザライン | 99万円+2~3ヵ月に1回程度通院ごとに調整料5,500円 |
白のワイヤー矯正 | 99万円+毎月1回通院ごとに調整料5,500円 |
舌側矯正 | 140万円+毎月1回通院ごとに調整料5,500円 |