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矯正治療⇔歯周病治療⇔糖尿病治療

こんにちは。フリーランス矯正歯科医の宮島悠旗です。

 

今日は意外に知られていない健康の脅威となりえる歯周病のお話、さらに実は矯正治療と歯周病治療はリンクしているというお話です。

 

歯周病の原因になる歯周病菌は、食事などのたびに歯ぐきの小さな傷から血管に入り込み、歯周病菌が侵入した反応で炎症物質が血管の中に放出されます。すると歯周病菌と炎症物質は血液の流れに乗って全身に広がり、口から遠く離れた心臓、腎臓や大腸などの体にとって重要な内臓にも悪影響を与えます。中でも脳梗塞、誤嚥性肺炎、心筋梗塞、心内膜症、動脈硬化、糖尿病、低体重児出産、早産は歯周病菌の関与が深いといわれています。
歯周病と全身疾患関係図

どれも恐い病気ですが、平成19年国民健康・栄養調査によると、歯周病が糖尿病に強く関係していることが疑われる人=約890万人、歯周病が糖尿病に関係している可能性を否定できない人=約1320万人、合わせるとなんと約2210万人いると推定されます。30歳以上の人口が約4350万人のうち実に半分以上なのです。

 

これだけの人がしっかり歯科医院に通院して歯周病の治療をしたら、糖尿病になる人がどれだけ少なくなるでしょうか。糖尿病になってしまうと、そこから派生して色んな病気が治りにくくなるので、早いうちから歯周病の治療をして糖尿病の予防をすれば、一体どれだけ医療費も削減することができるでしょうか。

 

医学的・経済的に考えて歯周病の治療をしない選択肢はありませんよね。

なぜ、矯正歯科医の私が歯周病治療の重要性について語るのか、それは

①   歯周病も歯並びが悪くなる原因にもなること

②   矯正治療で歯周病を予防することができること

③   矯正治療で一部の歯周病の治療効果を高めることができること

このような点で、矯正治療と歯周病治療はリンクしているからです。

30歳以上の80%以上は歯周病だと言われています。歯も体も長く健康でいられるために、自覚が無くても歯科医院に行って歯周病の検診を受けてください。

私は矯正歯科医として、歯並びが悪くなるのを予防するためにも歯周病治療を強く推奨しますし、重度の歯周病になる前に矯正治療で噛み合わせを治して歯周病の進行を予防することも強く推奨します。

歯周病と糖尿病の関係図

参考文献

日本臨床歯周病学会ホームページ

ミクロの世界を科学が解き明かす 見えない世界を見えるものに

Dr. Alexander Ammann, Dipl Wirt-Ing (Quintessence Publishing)

Dr. Marko Reschke, Prof Shinya Murakami 一般財団法人サンスター

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